SANOGRAPHIX Blog

京都を拠点に活動する佐野章核 (sanographix) の個人ブログ。日記、webデザイン、読書、写真など。

生っぽいデザイン

普段、主にこのブログと、作ってる冊子に向けて文章を書いているのだけど、ブログは随筆っぽくて、本ではもうちょっと情報っぽいことを書くので、頭の切り替えがけっこうたいへんだったりする。同じようには到底書けない。

というか、同じように書くのはやっぱり変で、このブログではけっこう不確定なこととか、思いつきを書くから、あらたまった口調は違和感がある。別に同人誌でそこまで改まったことは書いてないんだけど、ブログと比べたら冗長な部分はかなり減る。

むしろ、誌面のノリでブログ書くのは、けっこうしんどい。うまく言えないんだけど、やっぱりテキストが誌面になったときに定着してる感じがあって、それをブログでやったときに、同じように定着してる感が出るとは思えない。ほんとかよ、みたいな、胡散臭さが出るのが怖いのだ。それを怖れて、ブログはあえて冗長に書くことしか解決策が思いつかない。「誌面の都合でカット」がないから、いくらでも冗長に書ける。

そういう定着感は、デザインの影響も結構あると思っていたのだった、そういえば。(見た目的に)編集されているように見えるデザインは、誌面だろうがなんだろうが、情報の信頼度が増すと思う。メディアサイトは大抵そういうふうに信頼度を高めるデザインになっている。

このブログの見た目はそうじゃなくて、僕は随筆を書きたいので、編集されてなさそうに、あえてしている。生のものを生っぽく見せるデザインなりレイアウトなりがあると思っていて、僕がテーマ制作で好んで使う1カラムは、その例である。

sanographix.github.io

そういう見た目だと信頼度が下がるのかというと、そうではなくて、内容と見た目のトーンが合致しているから、影響は起こらないと思う。プレゼンテーションで喋るのと井戸端会議ではトーンが違って当たり前だ。

信頼度を高めるデザインがあるのだから、その逆もあるはずで、情報の保証はできませんよという合意が、著者と読者間で形成できるテーマを作りたい、というか、そういう気持ちで作っている。さらに付け加えると「保証はできないが、悪ふざけはしてない」と見えるようにしたい。

最初テーマのこと書く気なかったけど結局テーマの話になってしまった。近況としては、ひねり揚げバター醤油味を食べすぎて胃がもたれている。