SANOGRAPHIX Blog

京都を拠点に活動する佐野章核 (sanographix) の個人ブログ。日記、webデザイン、読書、写真など。

良かったゲーム2022

毎年恒例、今年遊んだゲームのなかから良かったものを振り返る。感想なので順位はつけない。

  • リストの並び順に順位等の意味はない。
  • 今年「遊んだ」ゲームなので、去年以前に発売したゲームも含まれる。
  • Xbox Game PassまたはPC Game Passで配信されているタイトルには【Game Passに収録】を記載した。
  • 各タイトルは特に断りのない限りPC版をプレイしている。

Marvel’s Guardians of the Galaxy

コスモが出てくる: +10000000点

【Game Passに収録】 出来の良いドラマシリーズを1本観たような感覚の、非常に娯楽性の高いゲーム。ストーリーテリングは力強く自信に満ちていて、膨大なセリフパターンにもびっくり。特に仲間同士の軽口の叩き合いのパターンの多さは超一流で、ゲームプレイは笑いの止まらない楽しい珍道中になった。丁寧に磨き上げられた点からして、いわゆる「映画に間に合わせた」企画ではなさそう。それ自体が本当に嬉しい。それはそれとして2023年の「ガーディアンズ」の映画も待ちきれないんですが!

Road 96

【Game Passに収録】 ヒッチハイクをしながらランダムに出会う人々と交流し、国境超えを目指すアドベンチャーゲーム……なのだが、周回プレイによって作中の世論が形成されていく相当奇妙な構造を持っている。アドベンチャーゲームの新しい表現方法に興味のある自分にとっては、数多くの新鮮な発見があった作品。あと音楽もめちゃ良いです。

Life is Strange True Colors

動いてる姿は静止画の何倍も魅力的に見えるので、ゲーム本編で確かめてほしい

【Game Passに収録】 まず告白すると、物語のミステリー部分はあまりピンとこなかった。しかし、不慣れな土地でゼロからコミュニティを作っていく物語として振り返れば、本当に本当に良かったと思う。そして以前にも書いているが主人公アレックスがたまらなく繊細な表情をするのがグッとくる。

Mass Effect Legendary Edition

【Game Passに収録】 「レジェンダリーエディション」の名がハッタリではないスペースオペラの名作。3部作の長旅を通じて、銀河の各地で深めた絆が結集する激アツストーリーに夢中になった。冴えないおっさんとしてキャラクタークリエイトしたつもりが、もはや銀河を救う英雄にしか見えなくなるのだから不思議なものだ。

Weird West

韻を踏まないと喋れない設定のブタ男ジョー。翻訳の妙技が光る

【Game Passに収録】 オカルトx西部劇の、ハクスラxツインスティックシューター。ゲーム自体は救済措置が色々あり遊びやすく、随所に光る個性を存分に満喫できた。たとえば、開始時に出てくるプライバシーポリシーが面白かった(そんなゲームあんまりないけど、面白かったんだもの)のと、韻を踏まないと喋れないブタ男ジョーというキャラクターが強烈に記憶に残っている。

LEGO Star Wars: The Skywalker Saga

【Game Passに収録】 めちゃくちゃスター・ウォーズ。

スター・ウォーズ好きが作った、スター・ウォーズ世界の観光ゲーとして相当面白い。愛情たっぷり精巧に再現された舞台を街ぶらすれば至福の時間を過ごせる。これが9部作入ってるなんてお得すぎるぞ! カットシーンもおふざけ全開で、映画本編観てるときと同じくらい、もしくはそれ以上にニコニコしていたかもしれない。

The Artful Escape

謎のおっさんに導かれた主人公は、銀河でジャンプアクションしながらXボタンでギターソロを弾き(特に意味はない)、次元を股にかけた宇宙ツアーに繰り出す。説明不能なキマってる世界で主人公が見出すのは、表現者としてのアイデンティティと本当の自分らしさ。その極めてまっとうで真摯なメッセージにガツンと頭をやられた。

Nobody Saves the World

【Game Passに収録】 「変身」を軸にしたゲームシステムが非常におもしろい。敵の弱点属性に合わせて姿を切り替える戦術的な部分と、どんどん新しいフォームがアンロックされて、しまいには別のフォームのスキルを借りられる能力まで身につけられる戦略性の、ダブルのおもしろさがある。アビリティの強化方法もユニークで、ゲーム全体が実績システムを取り込んだよう感覚でやりがいがある。そして脱力系のノリとちゃらんぽらんなNPCが良い味出してる。

Sea of Thieves

【Game Passに収録】 ソロで遊ぶと他人が全員敵なので緊張感が凄いのだが、海見たさに戻ってきたくなる。そのくらい海が良い。晴天下のエメラルドグリーンの海、嵐でどす黒くなった海、夕陽で赤く染まった海と、表情が豊かに変わるさまは、このゲームの主役級キャラに感じられる。

Forza Horizon 5 DLC Hot Wheels

【Game Passに収録】 大好きなフランチャイズであるForza Horizon、このDLCでは曲がりくねったオレンジのコースを重力無視で爆走する。いつもの感じといえばいつもの感じなのだが、いつものForza Horizonが大好きなのでいつも通り良いです。本作自体の紹介は過去記事を参照。

Disco Elysium - The Final Cut

このカラオケのシーン大好き

大大大満足。

てっきりプレイ前は画面のストイックさからシリアスな作品だと思いこんでいたが、実際は笑えて仕方がなかった。この底なしのテキスト量は「くそどうでもいい事柄すら、あえていかにも高尚そうに回りくどく描写する」ギャグなのだ。このしつこいほどのユーモアがクセになる。相棒のキム(かわいい)に何度呆れられたか知れないがアル中の中年男性を精一杯ロールプレイした。プレイできてよかったと心から思った。

Lacuna

サブタイトルの「SFノワールアドベンチャー」と聞いて期待する要素すべてが詰まった、文字通りSFノワールアドベンチャー。ストーリーよしアートよし音楽よし、と本当に楽しかったんです。途中までは。……というのも、途中で進行不能バグらしきものに当たってしまい、先に進められなくなりまして……。結末はキミの目で見届けてほしい! おれのぶんまで!

You Suck at Parking

こんなところ停めようとさせるな

【Game Passに収録】 絶望的な立地の駐車場めがけて、燃費最悪の車でのパーキングテクニックを競うハイスピード駐車アクションパズル。駐車させる気のない凶悪なステージにコントローラを投げつけたくなること請け合いだが、随所に散りばめられた茶目っ気が憎めない味を出していてかわいらしく、「もう1回だけ」のリトライが止まらない。実際、スクリーンショットを1枚も撮らずに熱中して、この記事を書くために再度起動したのだが、そのまま1時間遊んでしまった。

Lake

仕事中なんだけど

【Game Passに収録】 プレイするとインターン最終日の気持ちになれる。

長閑な町で2週間だけ郵便配達員となり、配達先の住民とちょっとした会話で交流を深めていく。「人を訪ねる」ゲームで郵便配達員とは、まさに自然なストーリーテリングにぴったりのアイデアである。そして2週間の仕事が終わったとき、多少親密になれた人がいて、一方で顔だけ知ってるような人もそれなりにいて……という「2週間で築ける人間関係ってこんな感じだよね」の絶妙な再現に心当たりがありすぎて笑ってしまった。郵便配達の単調さに負けず、最終日までプレイしてほしいと個人的には強く推奨する。

First Snow

短編ながら、場面場面のディテールが素晴らしいビジュアルノベル。2人を取り巻く人間関係、家族関係にすらちゃんと踏み込んでいる。まだリリースされていないゲーム『Twofold』の前日譚となるスピンオフ作品で、いわゆる「無料のプロローグ」の位置づけ。しかしストーリーは本作単体でじゅうぶん完結していて、ビジュアルノベルで1ルート読み終えた温かい読後感が残る。ここまで満足度の高いプロローグ作品は、自分の記憶を辿ってもなかなか浮かばない。

Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge

【Game Passに収録】 タートルズのゲームが帰ってきたぞ!!!!!! カワバンガ!

……だんだん書くのも疲れてきたのでこれくらいで次に進みたいのだが、そうするのも勿体ないほど楽しく気持ち良く遊べるベルトスクロールアクション。昔スーパーファミコンでタートルズのゲーム『Turtles in Time』を楽しく遊んでいた自分には、まさにこういうゲームが遊びたかったと感無量。

それとサントラも激アツ。YouTubeで聴ける。

youtu.be

Fallout 76

【Game Passに収録】 引き続き遊んでるゲームその1。弾薬もろくに持ってなかったスカベンジャー時代から、今年はようやく、ようやく弾を気兼ねなく使える程度に暮らしに余裕が出てきた。こうなると気持ち的にかなり楽で、終末世界の放浪の楽しさに一層フォーカスできる。具体的な楽しさといえば、この世界のユーモアが大好きだ。スタジオお得意のユーモアが、来たるStarfieldに少しばかりまぶしてあると本当に良いのに、と妄想している。

Elder Scrolls Online

引き続き遊んでるゲームその2。言わずもがなこっちの世界も大好きっす。

今年のDLCでは、いま自キャラとして使っている種族ブレトンがフィーチャーされた。ブレトンの地で伝統や文化に触れるのは、初めて故郷に帰ったような体験でもあり、こんな機会は滅多に訪れないので感慨深かった。毎年大型アップデートのペースを維持し続けているのには頭が下がる思いで楽しませてもらってます。

eso.dmm.com

Butterfly Soup 2

言いたいことはここに全部書いた。

brianna-lei.itch.io

Please Be Happy

ボイスがあってよかった……。

優しげな雰囲気のビジュアルノベル。全キャラにボイスが入っている。このボイスがめちゃくちゃ良いんですよ。特にAspenというキャラがお気に入りで、ボイスを聴いたあとだと何倍も魅力的にみえる。

物語はそれなりに長く、おそらく2/3程度読んだところ。いま丁度良いところなんでもうちょっと読みます。

A Summer's End - Hong Kong 1986

今どきこんな口説き方する人居ないけど、今どきじゃないから良いのだ

夏までに読みたかった……のだが序盤で止めていてなんだか申し訳ない気持ち。ただ、雰囲気たっぷりの衣装や音楽、社会人百合の気配に、序盤で既にいかにも良いゲームな気はする。良いゲームな気がする!!! このあとちゃんと読みます……。

Microsoft Flight Simulator DLC Top Gun: Maverick

映画で見たやつ!

【Game Passに収録】 夢のゲームと夢のコラボ。

地球上のすべてを再現する野心的な一作『Microsoft Flight Simulator』。このDLCで、誰でもトップガンになろう! 新要素の低空飛行チャレンジでは、普段のフライトとは全く違うスリルが味わえる。チャレンジ中はトップガンの“例の曲”のアレンジが鳴る出血大サービスで、アドレナリンがどばどば出る。 

今年はフライトスティックを追加して、より楽しく(そしてより複雑になった)操縦を学んでいる。


ゲームを触るとき、そのゲームが現実の一部分をどのように切り取っておもしろく表現するかに興味がある。今年も多くのゲームから、新たな視点で世の中をみる方法を教わった。

よし、来年はStarfieldだ! 延期して再来年になっても待つ!!! いつでもかかってこい!!!!!

2021年以前の年末ゲーム振り返り記事は以下を参照。