SANOGRAPHIX Blog

京都を拠点に活動する佐野章核 (sanographix) の個人ブログ。日記、webデザイン、読書、写真など。

Forza Horizon 3 の異常な愛情

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ペルソナ5おもしろいですね、いま修学旅行終わって次のパレスらへんです。

おもしろいけど、そうこうしているうちに Forza Horizon 3 が発売してしまったので、ペルソナを一旦止めてそっちやってた。

しばらく前に体験版をプレイして、これはとんでもないものがやって来ると確信してすぐさま予約した。蓋を開けてみたら期待通り最高だった。前作もプレイして最高だったが、今作は最高を大幅に上回って最高。

Forza Horizon 3 はオープンワールドのレースゲーム。今作はオーストラリアを舞台に、各地を転戦していく。しばらく(10時間くらい?)触ってみたところ、注目すべきポイントがいくつかわかってきた。

すぐに感じたのは、環境の表現が明らかに向上している。とくに開発者がこだわったという「空」が劇的に良くなった。「からっとした感じ」「一雨きそうな空」「朝もやのかかる時間帯」といったような、状況に応じた表情の変化が見事。天気は動的に変わるため、夜にもなるし雨も降る(夏の設定なので雪は降らない)。

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昨年発売のForza Motorsport 6と絵作りの方向性が基本的に同じようで、「6」でウリだった「夜のレースがちゃんと暗くてリアル」が今作でもしっかり反映されている。特にオフロードコースを夜走ると街灯が全くないため本当にめちゃくちゃ暗くて怖い。同じく6で雨の表現も向上したため、それも本作にきちんとフィードバックされている。

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プレイヤーの走りの傾向を反映したAIが他プレイヤーの環境に登場する「Drivatar」も、引き続き実装されている。シングルプレイで対戦する車も基本的に誰かのDrivatarであるため、あたかもマルチプレイを遊んでいるような感覚になれる。今作ではそれに加えて、他プレイヤーのDrivatarを雇い入れることもできる。

Forzaシリーズは毎回このようにシングルプレイ中に自然なかたちでソーシャル的要素が入ってくる。たとえば車を買うときにボディカラー選択ではなくて「ほかのプレイヤーが作ったペイント」がデフォルトで表示される。Forzaといえば痛車職人がいることで有名であるが、そうしたペイントをいろいろ探して試せるのも楽しみのひとつである。ちなみにペイントのロードが重いのだが前作でも重かった。

追記: 痛車情報です。 text.sanographix.net

新機能がらみで、「ブループリント」と呼ばれるイベント作成機能が新たに追加された。これは、コース以外のレース条件を自由に決められる機能で、国産車縛りとか60年代縛りとか、好きな条件のレースを作成・共有できる。前作のような、車種が指定されているイベントも用意されているため、基本はそっちをやって、一通り走り尽くしたらブループリントを作成して遊べそう。

Forza Horizonシリーズ共通の世界観で「その土地々々でHorizonフェスティバルという祭りが開催されている」設定なのだが、今作では「主催者となりフェスティバルを拡張していく」という概念が追加された。レースをこなすとファンが増え、増えすぎたファンを収容するためにほかの拠点をアンロックしていくという設定。発想はなかなかおもしろいけどそんなにストーリー性はない。レースゲームにそんな大層なストーリーいらないからそれでいい。

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オープンワールドであるところの今作に求めるものは、オーストラリアの広大な土地を好きな車で爆走するロマンである。マップはべらぼうに広く、山あり谷あり海あり都市ありで、ちょっとひとっ走りするだけで風景が一変する。

それを堪能できる新機能「ドローンモード」がまたいい。ドローン(っぽい)視点のカメラを自由に動かせるだけのシンプルなモードなんだけど、Xboxの画面キャプチャ機能と組み合わせて使うと簡単にそれっぽい動画が撮れる。

似たようなモードで「フォトモード」というのもあって、こっちは以前からある。ゲーム中いつでも写真を撮れる機能で、前作も大喜びでいろいろ撮って遊んだ。フォトモード触りだすとおもしろすぎてゲームが一向に進まないので、しばらく後にちゃんと取り組むことにします。ちょっと触った感じだと、やっぱり綺麗に撮れるし、今作風景が最高に良いので撮影スポット探しが楽しみである。

風景だけじゃなくて車撮るのも楽しい。350車種(たぶん)すべて内装つくってあって迫力ある。前作のカメラより自然なボケ方になった気がする。

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最後に、大きな特徴として今作は Xbox Play Anywhere に対応している。これは何かというと、ダウンロード版Xbox Oneソフトを購入したらWindows版も一緒についてきますというやつ(パッケージ版では無効なので注意)。セーブデータはクラウドにあるので、どっちの端末からでも続きを遊べる。こんな芸当ができる会社はマイクロソフトしかない。ちなみにForza Horizon 3の場合、Xbox本体では30fpsだが、GTX970で60〜70fps出た。ただPC版はまれに落ちる不具合が起こったため、念のためXbox本体で遊んでる。Xboxのほうが開発者が意図した表示になっていそうではあるので(なぜかPCよりもXboxでの表示のほうが生々しく感じた)、PC版はアップデートで安定したら切り替えたい。

「Forza Horizon」シリーズはいわゆるアーケード系レースゲームであるが、シミュレータ系の「Forza Motorsport」が出自となっているのが良い。一般的にアーケード系の挙動はシミュレータのそれとはかなり異なる(減速しなくてもコーナー曲がれちゃう、とか)ため、ずっとそればかりやっていると変な癖がついてしまう。Horizonシリーズはそのへんの味付けがうまい気がする。アーケードすぎないアーケード。

前作でもこれ以上良くなる余地があるのかと思うほどの完成度だったが、「3」は前作を遥かに上回っていた。基本的に前作とそれほど変わらないんだけど、新機能はどれもよくできてるし、舞台も最高、やることは無限にある。オフロードコースが増量してやりごたえも上がった。ForzaとForza Horizonは2年おきにリリースされており、毎年Forzaの新作が出る状況が続いていてめでたい。

惜しむらくは日本語吹き替えが無くなったところであるが、これは我々が買い支えなかった結果そうなっているわけであって受け容れるしかない。Windowsで遊べるようになったことでプレイ人口拡大してほしい。

吹き替えはさておき、ゲーム自体は驚異的な出来栄えである。これを超えるオープンワールドのドライブゲームはHorizon 4の発売まで登場しないようにも思える。個人的には Test Drive Unlimited に求めていたことが Forza Horizon にはあり嬉しい。

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