SANOGRAPHIX Blog

京都を拠点に活動する佐野章核 (sanographix) の個人ブログ。日記、webデザイン、読書、写真など。

よかったゲーム2024年上半期

例によって、2024年上半期に良かったゲームの振り返りをやる。個人的な好みのゲームの傾向は過去記事を参照してください。

が、今期はそもそもゲームあまり遊べなかったので量は少なめです。

Baldur's Gate 3

動物との会話スキルは必須、なぜなら面白いから

昨年末のリリース以降、正月の帰省中にも熱心にプレイし、120時間ほどかけてクリアした。世間では「好みが分かれる作品」との評価もあるが、自分にとってはそれはそれは楽しい旅だった。愉快な仲間との珍道中に興味が途切れることはまず無かった。

膨大な選択肢が用意されているわりに、話は「頭にヤバい寄生虫を埋め込まれちゃったから治しに行く話」と至ってシンプル。だからこそどうとでも転がっていくし、逆にどう転んでも成立する話運びにちゃんと設計されているのに畏敬の念を抱く。出会うキャラクターは端役にいたるまで魅力的で、素晴らしいボイスと演出がそれを際立たせている。

戦闘は、装備やスキル整っていないACT1が一番キツく、序盤を越えたら随分と楽になる。一見不利なバトルでも何度か挑むうちに糸口が見えてくる絶妙なデザインで、この手のジャンルが苦手な自分でも難易度ノーマルから落とさず進めることができた。主人公のクラスはパラディンを選択。仲間は殆ど固定でシャドハ、アスタリオン、ゲイルを入れていた。

なんとなくとっつきにくいゲームだなと思われている方がいたら、ともかく愉快なゲームですよと伝えたい。

いや、もっとあるんですよ色々。つい口ずさんでしまうアイコニックなテーマ曲の存在とか、ACT3の舞台バルダーズ・ゲートの街ひとつの探索に50時間かかったとか。

Potionomics

商談カードバトルは絵的にキャッチーだけど、そんなに難しくない。難しいところは他にある

ポーションクラフト + ポーション店経営シム + 商談カードバトル + 若干のデートシム風味、みたいなやつ。はいはい、ヌルいカジュアルゲームね、と舐めてかかると痛い目をみる。

このゲームでは10日おきに開催されるポーション品評大会に勝利する必要があるが、最初の大会までの資金・素材繰りが非常にシビアで、適当に進めてしまうと指定のポーションを用意することすら叶わないのだ。僕は最初の大会まで3回やり直してようやくコツを掴んだ。とりあえず今は第二回の大会勝利まではできたので、今後はだいぶ楽になっていくだろう。なっていくといいなあ.....。

ビジュアルはとても賑やかな雰囲気で素敵だし、この手のゲームのなかではキャラクターのアニメーションが非常に凝っていて、動きを見ているだけでも楽しい。

Endless Monday: Dreams and Deadlines

過剰なエアフライヤーへの愛情

月曜提出のバナー作成が全然終わってない主人公が、土日に出勤してなんとか仕事を終えようとする話。

自分もまさにバナーを作る立場なので、「ポイント&クリックでオフィス内を探索し、集めたアイデアをもとにバナー案を捻り出す」ゲームプレイは興味深く、非常に説得力をもって感じられた。

ボリューム感はまさに「土日ちょっと遊ぶ」に相応しい、コンパクトな一本。とはいえ物足りなさはまったく感じず、寝落ちしたシーンの夢描写、なぜか過剰なエアフライヤーへの愛着など、奇妙な見どころはとても多い。おまけに終盤の少し捻った結末も自分好みだった。

Between Horizons

前作のノワール探偵ADV『Lacuna』が好評だったスタジオの次作は、宇宙船を舞台にした推理ADV。

背景が3D化(人物は2D)したりと前作よりビジュアルが強化されたものの、ゲームシステムは前作とほぼ同じなので、前作が好きなら今作も間違いなく気に入るだろう。

4つの地区で構成されたかなり大きな宇宙船が舞台で、登場人物もかなり多い。序盤の推理では情報量が多くて最初は少し圧倒されてしまった。しばらく進めたら慣れてきて、いま終盤。

Stray Gods: The Roleplaying Musical

「ロールプレイング・ミュージカル」とあるが、ジャンルとしてはアドベンチャーないしノベルゲームに近い。ただしミュージカルが軸になっていて、選択肢によって歌詞が変化していくので、ロールプレイ感はめちゃくちゃある。このようなミュージカルと融合したADVゲームはきわめて珍しく、それでいて面白いのだから、ゲームの新しい表現方法に興味がある方には特におすすめできる。キャラクターも皆良い味出してるし。

SnowRunner

最初は新作『Expeditions』を遊ぶつもりだったが、その準備運動として久々にSnowRunnerを立ち上げたらハマってしまい、2年ぶりに再開している。Steam Deck互換表記がないが、試したところ何の問題もなくスムーズに動いた。ペースが遅いゲームなので高いフレームレートは必要なく、むしろSteam Deckとの相性は抜群とすら感じる。

久々に遊んだ感想としては、このプレイの感じを他であまり代替できるゲームがないということである。悪路を制し無事荷物を届けられた安堵感、あるいは一瞬の油断で横転、復帰できそうもないときの徒労感。いいんですよ徒労で。それをしたくてSnowRunnerやってますので。

始めた頃を思いだすと、車両がショボく、さらに金もないのでニッチもサッチもいかない問題というのがあった。いまはDLC車両が色々出ているので、序〜中盤の金欠で辛いときはDLCを買ってしまい、手に入れた車両を売ることでかなり余裕ができる。またこの2年の間に追加マップも多数登場しており、なんか当面これ1本遊んでおけばいいかな...みたいな気持ちになっている。

最初に遊んだときの瑞々しい感想は下記記事を参照してください。

text.sanographix.net

Euro Truck Simulator 2

「こいついつもトラックやってるな」だって? はい、そうです。

「ちょっと一仕事」って感じで、Steam Deckで多分いちばん遊んでるタイトルだと思う。最近の界隈ニュースとしては大型アップデートv1.5が配信され、インタフェースの刷新を含む盛りだくさんの更新が行われた。10年間もの献身的なアップデートには頭が下がる思い。


この他にはいつもの通りというか、Elder Scrolls Onlineを来月の拡張コンテンツに向けて再開したり、Fallout 76を地味に再開したりしている。ドラマ版Fallout、思ってた以上に巧みな翻案で良かったですね。