20周年おめでとうございます
Xbox20周年を記念したバーチャルミュージアムや記念グッズ、来月公開のドキュメンタリー作品など、色々とアニバーサリー企画を展開している今年のXbox。それらを見ていると、これまでの記憶が蘇ってくる。
自分とXboxとの付き合いは、20年よりは数年短い。ハードオフで初代Xbox(箱なし)を9000円で買ったことがきっかけだった。ドリームキャストから気に入っていたシリーズの「ジェットセットラジオフューチャー」をプレイするために買ったのだけど、結果的に自分がこれまで遊んだ全てのゲームで一番好きな作品に本作は居座り続けている。
初代Xboxで一番良かったことは、手に入れた時期が遅かったので、既に中古ソフトの価格がすごく安かったことだ。おかげで、学生でお金はあまり無かったが、多少はソフトを揃えることができた。Halo、Project Gotham Racing 2といったゲームたちは、これまでにない新鮮な驚きを与えてくれた。後代の360は洗練されて丸くなってしまったが、初代はだいぶエキゾチックな趣があり、それも刺激的に映った。
Xbox 360は、歴代Xboxのなかで一番起動時間が長かった。GTAIVに備えて買ったのだけど、それ以外にもFallout3やSkyrim、BioShock、レッド・デッド・リデンプション、Mass Effect、Gears of WarやForza Motorsportシリーズなど、印象的だったタイトルを挙げるとキリがない。いま新作を待ち望んでいるシリーズの多くは、大体この世代に躍進している。Xbox 360でこうしたゲームをプレイしたことが、いまのゲームをより楽しむための土台になったように思う。
その後、Xbox One、Xbox One X、Xbox Series Xと乗り継いできて今に至る。
Xboxで特に気に入っている要素のひとつに、コントローラがある。
Xboxのコントローラは実は小ぶりなほうだ。僕は親指の第一関節から先が短く(いわゆるマムシ指)、そんな自分が握ってもアナログスティックのポジションに余裕があり、収まりが良い。
PCゲームでも、Xboxのコントローラを好んで使っている。ペアリングの切り替えが面倒なので、ゲームを遊ぶデバイスの数だけコントローラが増殖している。
こうなっている理由の大半は、Game Passにある。
Game Passとは(過去何度も書いているので繰り返しになるが)、ゲームのサブスクリプションサービス。Game Passを機に、自分はゲームとの出会い方・遊び方が大きく変わった。文字通りゲームチェンジャーだと感じていて、非常に満足している。
口を開けて待っているだけで遊びたいゲームが発売初日に配信されるというのが魅力の大部分であるが、ブラウザさえあればご家庭のあらゆる端末でゲームが遊べるようになるのが満足度(と自宅のコントローラの数)をブーストさせている。
これはiPadのブラウザで、ゲーミングPCやXbox本体を起動することなくXbox用のゲームをプレイする図。Webアプリになっている。
プレイングは置いとくとして、思ったより普通にゲームだなという印象ではなかろうか。プレイ中はこれがクラウドゲームということは忘れている。
そして、このセーブデータをPCでも、Xboxコンソールでも、スマホでも同期することができる。これが最高に良い。普段はPCで遊ぶことが多いが、気分を変えたいときにXbox Series Xと、適当なブラウザでクラウドゲーム、という感じで好きな端末を選べる。クラウドゲームはインストール待ち時間が無いので、母艦にゲームをダウンロードしてる間にちょっと先行して遊ぶのにも向いている。
Xboxをサービスとして捉えれば、実はXboxと接している頻度はこれまでで一番高い。Xboxは地球上すべての人にゲームの喜びを届けることを使命としているそうだが、手持ちのあらゆるデバイスでゲームを遊べるのを体験してみると、やりたいのはこういうことねと腑に落ちると思う。実際すごい便利だし。
ゲームはXbox以外のプラットフォームでも遊んでいるが、Xboxは自分のなかでちょっと特別な位置にいる。それは、人生のベストゲームがリリースされたプラットフォームだからかもしれないし、Xboxのビジョンに共感しているからなのかもしれない。Microsoft Studios(現 Xbox Game Studios)の品質が、今のXboxファーストパーティ製タイトルへの信頼につながっているのかもしれない。あるいは、単にゲーム史に残るタイトルの数々をXboxで遊んできた記憶があるからかもしれない。
マルチプレイはあまりしないが、それでもゲームはソーシャルなものだと感じている。ゲーム仲間とは大抵気が合う。ゲームの主人公みたいに酒を飲みたいと思ったこともあるし、GTAVに登場するホテルに泊まってみたいと思い立ち、元ネタとなったホテルに実際に泊まりに行ったこともある。
ゲームで自分の世界をちょっとずつ広げてきた者としては、Xboxはそういう機会をたくさん与えてくれた存在として記憶に定着している。