SANOGRAPHIX Blog

京都を拠点に活動する佐野章核 (sanographix) の個人ブログ。日記、webデザイン、読書、写真など。

JVCのBluetoothヘッドホンHA-SD70BT半年使ってる感想

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Bluetoothヘッドホンの「ペアリングをミスって本体スピーカー側から音楽が流れてしまう事故」と皆どのように折り合いをつけているのだろうか。

僕の場合は、人目を引きたくないあまりガチガチに安全側に倒して、必ずペアリング先を固定する、つまり端末と同じ数だけヘッドホンを買っていくことで精神を保っている。この作戦のデメリットとして出費がかさむのだが、新しいヘッドホンを買う言い訳に使っている。そこそこ手頃な値段で仕事用のヘッドホンを探していたときに、JVC HA-SD70BTと出会った。去年の夏から半年ほど使って、一通り感想が固まってきた。

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手に取るまで、というか今もそうなんだけど、謎の多いヘッドホンだと思っていた。まずユーザーレビューが殆ど見当たらない。Amazonのレビューは半分以上Vine先取りプログラムだし、準新製品にしてはあまりにもひっそりしている気がする。また、数少ないレビューでは評価が高いくせに、発売当初から大幅に値下がっており、なにか罠があるんじゃないかと勘ぐってしまう。あとウリの独自技術「K2テクノロジー」も謎で、「デジタル音源化や圧縮処理により失われた音楽情報を波形補正処理により再生成(公式サイトより)」……って本当にそんなことできるんかい的な雰囲気がある。

が、10,000円も値下がっていて手に取りやすかったのと、JVCブランドならそんなに滅茶苦茶な事態にならないだろうという信頼感もあって、結局買うことにした。色は青と黒があり、黒を選んだ。

外観

外観は以下の写真のとおりで、あまり特徴的なフォルムではないがスッキリしていて好みだ。合皮っぽいパッドはもちもちしていて手触り良好。ただ頭頂部のパッドが薄いのか、2時間ほど着けていると少し外して休憩したくなる。

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【左】外観。クラシカルな雰囲気もちょっとある |【右】移動用にコンパクトに折り畳める。この記事書くまで一度も折り畳んだことなかった

音は、(毎度のことながら音を語る語彙がないうえで書いてるのでご容赦いただきたいが)元気ではきはきしている。耳元からとても近くで鳴るのも元気さの一因かもしれない。パッケージの箱には『こんな音楽をお聴きの方に…POP・ROCK・ANIME・DANCE』とあり、要は若者っぽい曲ならなんでもイケる(雑)ということらしい。ちなみにこのジャンル情報は箱以外のどこにも書いていなくて、せめて製品情報サイトに載せておけば参考になる人も多いのではと思うんですが……。

これらのオススメジャンルを一通り聴いてみて、あと僕はETS2の影響でカントリーをしょっちゅう聴くのであわせて試して、確かに殆どの曲でとても快適に聴けた。そつなくこなすオールラウンダーな印象。ただ、曲によってはシャリシャリしすぎると感じたので、できれば試聴をおすすめする。

とはいえ、価格を考えると贅沢な望みだと思う。発売当初は2万円後半ミドルハイ的な位置にいたのが現在1万円前半の位置にいるわけだから、同価格帯では相対的にかなりの実力者になる。意外とこの価格帯で満足できるヘッドホンは貴重で、少なくともゼンハイザーのHD 4.40BTよりは明らかに本機のほうが好きな音だった。

また、高音質技術K2テクノロジーはオンオフボタンが本体に用意されていて、聴き比べたところ確かに違いがある。オンのほうが好みで常時オンにしている。というか、いちいち切り替えるのがめんどうで、大半の人は常時オンで使うことになるだろう。

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K2テクノロジー。律儀にオンオフボタンがあるところに技術者らしい一種の真面目さを感じる


調べるとアーム部分のプラスチックが折れやすい情報を見かけたが、半年使って特に壊れる気配はない。手荒な扱いには向いてないとは思う。バッテリー駆動時間は20時間で充分な長さ。そこそこ安くて、ノイズキャンセリングなくていいからまともな機種が欲しい…というケースにうまくフィットするヘッドホンだと思う。