SANOGRAPHIX Blog

京都を拠点に活動する佐野章核 (sanographix) の個人ブログ。日記、webデザイン、読書、写真など。

良かったゲーム2021年1月〜3月

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いつもどおり良かったゲームの感想を書く。イマイチだったゲームは載せない。

Assassin's Creed Valhalla

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オリジンズ、オデッセイあたりからますます「もうアサシンじゃねーだろ」と言われ続けたアサクリ、今作はいよいよヴァイキングになれるぞ! どうやらこの路線で突き進むらしい。

実のところ、ステルスが面倒くさい自分はこの路線を歓迎している。なぜなら「歴史上の出来事をテーマにしたAAA級ARPG」に魅力を感じる身として唯一無二の存在だからだ。主人公と仲間たちはイングランドで一旗揚げようと各地に働きかけたり、襲撃したりしながら領土を拡げていく。これが主体的に権力者と渡り合う臨場感を生むし、成り上がりストーリーとしてもアツい。なお流血表現はパッチでとっくに直っていた。

アサクリには観光ゲーとしての役割もあると思う。PC版でプレイしているが、息をのむほど美しい田園も、荒廃した都市も見ることができた。時代はまったく異なるものの、同じイギリスが舞台の作品として Forza Horizon 4 が思い浮かぶ。たしかに、樹々が夕日に染まった風景なんかは印象が似ていなくもない。このへんは恒例の教育コンテンツ「ディスカバリーツアー」で詳しく解説されるだろうから、配信を期待している。ながら視聴したいので、今度のディスカバリーツアーには自動で歩いてくれるモードが欲しいな……。

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犬もモフれるぞ!

Chicken Police

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冗談みたいなスクリーンショットだが、冗談ではない。鶏と愉快な動物たちの、ハードボイルド・アドベンチャー。最高。

動物だけの世界なので、ダイナーでこいつらなに肉食ってんだとか、そのジャケットはなに革なんだ、みたいなツッコミをせざるを得ない。ところが、ほとんど無駄スレスレの世界観の作り込みがあり、そのへんの疑問にちゃんと設定が用意されているのが小粋だ。

落ちぶれた名刑事コンビ(だが鶏だ)が奇妙な事件に巻き込まれ、再び手を組む。こういう「うだつの上がらないおっさんの奮闘劇」が昔から好きで、たとえば今観ているドラマのコブラ会もまさにそれ。本作は奇抜さに目をみはるものの、骨子が王道なので没入して物語を追いかけることができた。きわめて品質の高い珍作、を探しているならこれで決まりだ。

なるべく良い音環境で遊ぶと一層楽しいと思う。ポイント・アンド・クリックに細かく反応するダンディーな声優の演技と、素晴らしいサウンドトラックが待っている。

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Fallout 76

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Falloutといえば、皮肉交じりで人間の愚かさを描く巧みなストーリーテリングが持ち味で、だからこそ特別な愛着をこのシリーズに持っている。ところがFallout 76は当初、MMOとはいえ人間NPCが誰も登場しなかったため、期待はずれのゲームとしてスルーしていた。どうやら多くのプレイヤーが同様の不満を感じていたらしい。昨年、大型アップデートで根本的な見直しが図られ、あちこちで人間NPCとインタラクトできるようになった。NPCがいなかった時代を知らないので最近始めた感想でしかないが、プレイしている感触はFalloutそのものだ。何より、アパラチア再建に汗を流す入植者の姿を、Bethesda自身がゲームを復興していく姿に重ねてしまい、思わずしみじみしてしまう。

自分が遊びたかったFallout

現時点のFallout 76を遊ぶと、自分が遊びたかったFallout像に限りなく近いと感じた。「4」では「父親が息子を探す」というストーリーラインが決まっていて、そこから逸れたロールプレイがしづらかった。一方「76」はオンラインゲームで、良い意味で大した責務がない。NPCとの会話選択肢次第で金にがめつい奴になれたり、ただの従順なパシリにもなれる。どう振る舞うか自由であるにもかかわらず、奇妙な話だが行きずりのプレイヤーに襲われるどころか物資を分けてもらえた(実話)。マップは驚くほど広く、どこにでもキャンプを建築できるので、あてもなく核戦争後の荒野をうろついてみたい願望もよりピュアに叶うといえる。

いまレベル28で、体感で20時間くらい遊んだところ*1。他のオンラインゲーム同様、エンドコンテンツはドロップ品を厳選することになるのだろうが、やれ最強武器だのに悲しいほど興味がない。興味がなくても、この世界を探索し、ストーリーを味わうだけで満足している。考えてみれば、大好きなFalloutが継続して新しいコンテンツを更新し続けてくれるのは嬉しい限りだ。ネットで情報を漁ると本当に熱心なプレイヤーが多数見つかるので、このゲームは何か""ある""のではないかと薄々感じていたが、実際プレイしてそれを確信した。

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レイダーとつるむ

「リリースでコケてもアップデートでどうとでもなる」神話は、No Man's Sky以降ポピュラーになりつつある。実際はおいそれと達成できるものではない。いま76を楽しく遊べているのは当たり前ではなく賞賛されるべきことだ。

先日、Bethesdaは正式にXboxファーストパーティ入りした。しかも、同時期公開されたXboxとBethesdaのリーダーが集う動画内で、今年の夏になんらかの発表があることを示唆していたので、自分にとって興奮する出来事が続いている。夏にはStarfieldの新情報が欲しいところだが、まあ年内にはローンチしないだろうな……。むしろ、Xbox Game Passで配信するならじっくり作ってほしい。ホリデーシーズンに間に合わせるとかの圧が希薄なのがサブスクモデルの良いところなので。

ちなみに、アカウントまわりでトラブルがありBethesdaのサポートへ問い合わせたのだが、そのときの対応は過去経験したサポートのなかでも五本の指に入るほど素晴らしいものだったことを付け加えておきたい。

Xbox Game Pass版で遊んでいるけど便宜上Steam版を貼っておきます。

Elder Scrolls Online

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スポーンするや否や殴られるデイリークエストのボス

前からやってるのであまり書くこともないのだが……。

今年は遂にオブリビオンをテーマにしたDLCが登場予定で、どんなストーリーが語られるのか今から待ち遠しい。FO76といいESOといい、なんだかBethesdaにおんぶに抱っこの状態になっている。相変わらずPvPは素通りし、各地のクエストをこなして探索している。それだけでもまだまだ膨大なコンテンツが残っており、エルダー・スクロールズの壮大な歴史の渦に自分を引き込んで放そうとしてくれない。現代の他のゲームと比較して幾分のんびりしたペース配分なのも、自分に合っているのだと思う。

先日、ビルドの根幹のシステムが再設計され、いまはスキルポイントの再分配が無料で何度でも行えるボーナス期間になっている。ビルドを試すのに今を見逃す手はない。

関連

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夏空的蒲公英 Dandelions in the Sky

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安いのでほとんど事前情報読まずに買った。

開始早々、街が滅茶苦茶に浸水しているイベントスチルが挿入される。なんだなんだ、終末ものか???と勘ぐったが、ストーリーに一切絡んでこないため、どうも素材の発注ミスってるんじゃないか疑惑がある。こういうほっこり体験、僕は好きです。

では実際のストーリーはというと、校内いじめがテーマに据えられている。転校生の主人公とぼっちのヒロインが、疎外感を共通項に交流を深めていく。う〜ん良いですね。インディーゲーではこういう挑戦的な題材が読みたい。もっとも、より直接的で陰鬱な名作たちは他に沢山あるので、それだけを目当てにプレイするのはおすすめしないが、この作品が単なる日常ものでない点はとても好感をもっている。序盤の伏線を終盤の逆転劇で抜かりなく回収してるあたり、小粒なボリュームながら読み応えがあった。

オリジナルが中国語で、ローカライズが平易なため比較的読みやすかった。ボイスは中国語のまま。中国語なにも分からないなりに聴いていると、破裂音が独特で、なんかASMRに向いてそうな言語だな……とか新たな発見があった。

これからの予定

予約していたフライトスティックが今月末に届く予定なので、そうなればMicrosoft Flight Simulatorに挑戦するつもりだ。

以前からAround the World Tourのトレーラーを見て機運を高めていた。このトレーラーは飛行機が各地を飛んでいる風景を収めたシンプルな映像だけど、偶然にも昨今の世界情勢が重なった結果、ほとんど奇跡的ともいえる力強いメッセージが込もっている。本当に良い仕事をしていると思う。

そしてPerfect Goldも近日リリース。百合だ!!やるぞ!!!!!!

Kickstarterでバック済なので、あとは受け取るだけだ。デモ(めっちゃ短い)は見て心の準備はしておいた。

*1:批判されていた不具合の多さについては、プレイ中にクラッシュしたことは一度もない。一度サーバーの応答待ちが解消しなかったことがあるが、この程度はバグではないと思う。ときおり攻撃したあと敵にダメージが通らないことがあるが、僕はこのゲームをシビアなシューターとみなしていないので気にしてない